【伊豆観光】日帰り&電車バスで伊豆を満遍なく楽しむコース(#8)

こんにちは、おぐえもん(@oguemon_com)です。

この前の休日に日帰りで伊豆旅行へ行ってきました(2021/02/21)。しかも自家用車を一切使わない公共交通機関コースです。

伊豆って決して首都圏から近くないのですが、早起きすることも帰宅が遅くなることもなく、驚くほど満喫することができました。

今回は、日帰り&電車・バスで伊豆旅行を思いっきり楽しむコースを経験談とともに紹介します!

Let's 伊豆ツアー!

まずは1200年の名湯・修善寺温泉へ!

特急踊り子で修善寺温泉へ(〜修善寺温泉)

さっそく、伊豆へ GO!まずは、中伊豆エリアにある修善寺に向かいます。首都圏から伊豆へは、JR の特急踊り子が便利です!今回は、踊り子 3 号(9:00 東京発〜11:08 修善寺着)に乗りました。

今回乗った車両は国鉄時代からのオンボロ車両(185 系)ですが、2021 年の 3 月に新型車両に置きかわります。車内が快適になって良い一方、伊豆の雰囲気に似合うレトロな国鉄車両がなくなる寂しさもあります。

途中、熱海近くでオーシャンビューが広がります。海も空も青くてキレー!

修善寺駅に着きました。写真は西口ですが驚くほど何もありませんでした。(バス停などは南口にあります)

修善寺の観光エリアは修善寺駅から少し離れた所にあります。駅で東海バスに乗って「修善寺温泉」バス停まで行きます(約 8 分)。

ワサビ一本で食べる伊豆そば

修善寺に到着した時点で、11 時半くらい。ランチラッシュが始まる前に昼ごはんを食べることにしました。

修善寺には蕎麦屋さんが軒を連ねています。私は、バス停から近くて評価も高い「独鈷そば大戸」へ行きました。「独鈷」の名は、後で出てくる「独鈷の湯」に由来するものと思われます。

店内は、古民家の雰囲気が強く漂う空間で、お客さんの話し声しか聞こえてこない静寂が心地よいです。

「独鈷ざるそば」を注文したら、お届くべきことに、ワサビが丸々一本出てきました!!

実は、伊豆はワサビが名産品。自分でおろしたワサビは、特有の辛みがひとしおで、ほのかな土の香りが漂っていました。ワサビチューブじゃ気付きにくいけれど、ワサビが野菜であることを再認識しました。ちなみに、ワサビをおろす以外の使い道が分からんアノ器具は、鮫皮おろしと呼ぶそうです。

1200年の歴史を誇る修禅寺

修善寺の中心地は、地名の由来でもある「修寺」です。誤字じゃないよ。

1200 年の歴史を誇る古刹で、夏目漱石の『修善寺の大患』など多くの文学作品で取り上げられている有名なお寺です。境内は決して大きくありませんが、堂々とした佇まい。若い人が結構多かったのが意外でした。

本堂は今から約 140 年前の 1883 年に再建されたもので、寺社建築の中では決して古いものではないのですが、近寄ってみると細部の装飾に驚きます。

このような豪華で繊細な装飾は、柱のみならず瓦にも施されていました。小ぶりながらも見応えのある本堂です。

修禅寺の何軒か隣には、日枝神社があります。もともと修禅寺と一緒になっていた神社ですが、明治の神仏分離令の際に分かれました。夫婦杉などが見どころです。

宿泊なしで入れる修善寺温泉

修善寺は、温泉が多い伊豆の中でも最も古い温泉地として有名です。基本的に旅館の中にある温泉に入るスタイルですが、唯一、「筥湯(はこゆ)」という外湯があります。誰でも入れる銭湯スタイルの温泉です。

筥湯は 2000 年に再建された比較的新しい建物です。修禅寺と川を挟んだ好立地なところにあります。

中に入るとすぐに番頭さんが台に座っていて、即座に男女が分かれるという古風な銭湯様式。1 回 350 円で入れます。

泉質はアルカリ性で、少しぬるぬるしていました。あと、熱スギィ!!

修善寺ぶらぶら

この時点で時刻は 12 時半。1 時間くらいブラブラしました。

まずは、修善寺温泉発祥の地(=伊豆最古の湯)と言われる「独鈷(とっこ)の湯」です。修禅寺のすぐ近くにあります。

独鈷とは仏教の法具の一つです。空海が独鈷で岩を打ち砕いたことで温泉が出たという伝説が由来です。

この湯はあくまで史跡として佇んでおり、足湯を含めて入浴することが出来ません(多分法律的な何かがあるのでしょう)。軽く湯に触れて温かいことを確かめて終わりました。

ちょっと坂を上ると、指月殿という建築があります。指月殿は伊豆最古の木造建築で、北条政子が鎌倉幕府 2 代将軍・源頼家の冥福を祈って建立しました。中の釈迦如来像が落ち着いた輝きを見せています。

修善寺は伊豆の小京都と呼ばれています。修善寺の中心を 1 本の川が貫いていて、そこに 5 本の赤い橋が架かっています。ちなみに、その川の名前は桂川で、橋の一つに渡月橋という名前のものがあります。まんま京都・嵐山やないかい!

次は演歌・文学でおなじみの天城越え!

バスで天城峠へ

修善寺を一通り楽しんだら、一旦修善寺駅に戻り、そこからバスで天城峠へ向かいました。

天城峠は、伊豆半島を二分する険しい山々の中にある峠で、古くから伊豆半島の南部に行くときの難所でした。石川さゆりの「天城越え」の舞台であり、川端康成の『伊豆の踊子』は天城峠から物語が始まります。

天城峠へは、東海バスで 40 分弱かけて行きます(14:00 修善寺駅発〜14:43 天城峠着)。道中はひたすら名物・ワサビ漬けの看板がありました。

天城峠のバス停は、「新・天城トンネル」の直前にあります。めちゃくちゃ山です

歴史あるトンネルをくぐる天城越え

天城トンネルは、新旧の 2 つがあります。の方は、日本最古かつ日本最長の石造道路トンネル(しかも重要文化財)として有名です。そして、『伊豆の踊り子』をはじめとするたくさんの作品の聖地でもあります。

バス停から、天城トンネルを目指します。

旧・天城トンネルは、よりもかなり高いところにあります。そのため、バス停からトンネルまで軽い登山を伴います。途中、そこらへんの登山道よりも雑な道があります。昔の人は天城越えの度にこんな登山を経ていたと思うと、天城トンネルの登場がいかに革命的かわかります。

10 分〜15 分程度の登山を経てトンネルに到着!苔が蒸している岩の質感が雰囲気ムンムンです。

トンネルの内部は雰囲気 MAX!全長 445.5m におよぶトンネルの中は外からの光がほとんど届かず、ランプのような仄かな照明を頼りに進みます。

ちなみに、車両の通行も可能で、時々車が通って行きました。ど真ん中で対向車両に遭遇したらどうするんだろう…

トンネルを出たところ(南側)の様子です。『伊豆の踊り子』は、主人公である一高生(今の東大生)が、この場にあった茶屋で踊り子がいる芸人の一行(家族)と出会い、一緒に旅路を歩むところから物語が始まります。

ちなみに、ここからバス停まで、めちゃくちゃ歩きました(約 30 分)

さいごに大量の桜が咲き誇る河津へ

バスで天城峠の峰々を抜けて河津へ

めちゃくちゃ歩いた先にある「二階滝」バス停からバスに乗りました。これから南伊豆エリアにある「河津駅」へ向かいます。(15:56 二階滝発〜16:37 河津駅着)

道中はひたすら天城の峰々を抜けていきます。あまりに険しいので、道の高低差を補うために河津七滝ループ橋という珍しい道を通りました。

↓ こんなん

見れば分かる通り、同じところをグルグル回って高度を緩やかに下げていく画期的な橋です。丸 2 周(720 度ループ)しました。

路線バスに 40 分も揺られて、終点の河津駅に到着です。

河津の桜通り

河津駅のある河津は、桜で有名で、カワヅザクラという品種の桜が町のいたるところにあります。2 月から 3 月上旬が花期で、1 か月も咲いているそうです。

↓ は駅前の通りです。桜と菜の花が所狭しに咲いています。カワヅザクラは、ソメイヨシノよりも桃色に近いのが特徴です。

川沿いにも大量の桜が植わっています。桃色が鮮やかで見応え抜群です!

線路の高架と桜の通りが交差しており、鉄道を撮影するコンディションも抜群。夕方なのでエモさも増しました。

桜が有名な町なので、駅の看板に桜があしらわれていました。可愛くて綺麗な町でした。

特急踊り子で帰路へ

河津駅から特急踊り子に乗車して、帰路につきました。踊り子 20 号・東京行です。踊り子 20 号は観光シーズンに運行される臨時電車で、特急踊り子にしては遅い時間に発着するのが特徴です(17:07 河津駅発〜19:58 東京駅着)。

帰りの海は、行きと変わらず静かなのですが、空が軽く夕日に焼けていたのが最高にエモかったです。

日帰り旅行で確信した伊豆の強烈な魅力

今回訪れた伊豆の各地は、観光地でありながらも観光地らしいキャピキャピしたところが一切なく、昔の日本らしい渋い美の姿で観光客を迎えていたのが印象的でした。

広い海と、険しい山々を兼ね備えた豊かな自然も大きな魅力でした。

今度は違う季節に行って、今回と違う自然の姿を見てみたいなぁ…。

おぐえもん

この日の夜、圧倒的な花粉症の症状に苦しめられたのはここだけの話

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