DBスペシャリストに受かったんで勉強法を書きます(#50)

こんにちは、おぐえもん(@oguemon_com)です。

本日は、経済産業省の国家試験・情報処理技術者試験の合格発表日でした。

今回の試験で私は「DB スペシャリスト」を受験し、結果「合格」することができました!!めっちゃ嬉しい 😭😭

DB スペシャリストは合格率 10%台の試験で、まあまあ難しいです。というか私は去年落ちました

今回は、1 度試験に落ちて得た教訓も交えながら、DB スペシャリストに合格するためにやったことを書きたいと思います。めちゃくちゃタイムリー!

これから DB スペシャリストを受験しようと考えている方は必見です!

まずはこれだけ押さえよう

まずは、DB スペシャリストの基本情報をざっと解説します。情報は 2021 年 12 月現在のものです。

基本情報

DB スペシャリスト試験(正式名称:データベーススペシャリスト試験)は、データベースの専門知識をもっていて、テーブルの設計等が適切にできるかどうかを確かめる試験です。

基本情報は ↓ のような感じ。

  • いつあんの
    • 1年に一度、秋10月のどっかの日曜日)にあります。
  • どこであんの
    • 全国各地でやってます。(各都道府県に複数あるイメージ)
  • いくらすんの
    • 税込7,500円です。2021年から値上げしました。正直高スギィ!
  • 合格条件
    • 後述する4つの試験全てで6割以上の点数を取ると合格です。
  • URL

試験の時間割

DB スペシャリスト試験は、「午前 Ⅰ/午前 II/午後 Ⅰ/午後 II」4 つの試験で構成されています。

それぞれ、試験のタイプが大きく異なっていて、個別に対策が必要です。

  • 午前Ⅰ(50分|9:30~10:20)
    • 30問の4択問題です。DBだけでなく、情報科学全般から基本的な内容が満遍なく出題されます。過去に応用情報技術者試験に受かってるなど、一定の条件を満たしている場合は受験が免除されます
  • 午前ⅠI(40分|10:50~11:30)
    • 25問の4択問題です。午前Iと違って、DBに関する専門的な問題が並びますが、DBに関係ない問題も数問ひそんでます。この試験以降には免除規定はなく、全員が受験する必要があります。
  • 午後Ⅰ(90分|12:30~14:00)
    • 3問中2問選択の記述問題です。3つの大問はどれもあるシチュエーション下でのDB設計がテーマで、状況を示した文章を読み込みながらじっくり解くスタイルです。各大問あたり6ページくらいの分量です。
  • 午後ⅠI(120分|14:30~16:30)
    • 2問中1問選択の記述問題です。午後Iと似てますが、一番の違いは分量。大問1つを2時間かけて解くだけあって、15ページくらいの分量があります。10ページ以上の文章から状況を読み取るのは超しんどいです。

合格に向けた勉強の方法

DB スペシャリストとはなんたるやを知ってもらったところで、ここからは具体的にどんな勉強をしたら受かるかという話をします。

「◯◯ の分野を十分に対策しましょ〜」みたいな参考書に書いているような話でなく、どの参考書・サイトをどういう風に使うかという観点で説明します。

はじめに1:問題対策は午前/午後に分かれる

DB スペシャリスト試験では、午前試験(午前 I と午前 II)と午後試験(午後 I と午後 II)で出題形式や求められる能力が全く異なります。

  • 午前試験…純粋にITやDBに関する知識や基本的な考え方を持っているかが問われる。
  • 午後試験…限られた時間の中で膨大な文章の中から状況を頭に描く力、伏線を回収するように言葉の端々から必要なものを探し出す力、そこからDBの色々を設計して適切な記法で表現する力が主に問われる。

ですので、ここでは午前対策と午後対策を分けて勉強法を解説します。

はじめに2:試験は過去問ゲー

午前対策と午後対策を分ける前に、両者に共通する原則です。

それは、過去問対策で十分ということです。

DB スペシャリストに限らず情報処理技術者試験の全般に当てはまることですが、過去問からの引用や、過去問の形式の踏襲がものすごいです。そして、年ごとに難易度が大きく異なることもありません。ですので、過去問対策さえしておけば合格点に届きます。

つまり、オリジナル問題の問題集などをわざわざ買う必要はないですよ。

1. 参考書で基礎を覚える(3か月以上前から)

いきなり問題対策に入っても、知らない用語や概念が多すぎてワケワカメになります。ですので、まずは試験に必要な情報が体系的にまとまった本やサイトを使って必要な事柄をざっと把握することが必要不可欠です。

私は、↓ の参考書を使って必要な内容を学習しました。

(全文PDF・単語帳アプリ付)徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書 令和6年度
2,970(2024.3.17 現在)

この参考書、「全編カラー」「丁寧な説明とわかりやすい図解」「午前試験と午後試験の両方に対応している」って特長がありますが、そんなものは他の参考書にも備わっています。

この本ならではの良いところは、次の 2 点です。

  • 全文PDFがついている/電子版がある
  • 過去問8年分の解説がある(1年分は参考書内・残りは別冊PDF)

電子版があるので、タブレットに入れて持ち運べます。この手の参考書は分厚くて重いので大変助かります。

そして、膨大な年数の過去問の解説がついてるのも Good です。後述しますが、DB スペシャリストは過去問ゲーです。なのに、十分な解説はなかなか出回っていないので、この付録がめちゃくちゃ役立ちます。

私としては、とりあえずこの 1 冊があれば問題なく生きていけます

…ちなみに、同じく今回の試験に合格した友人は、参考書の代わりに ↓ の Web サイトを活用していました。

IT 技術者向けの情報サイト@ITの連載です。元は書籍だったのを連載化しただけあって、中身が充実していて必要な情報の網羅度が高いです。

これだけで合格できた実績があるので、なるべくお金をかけたくない人はこうした Web サイトを駆使するのもアリだと思います。

2. 午前対策:定番Webサイトでやる(2、3か月前から)

まず、午前試験の対策はインターネット上で完結します。なぜなら午前対策のお供として最適すぎる優秀なサイトがこの世に存在するからです。

それが ↓ のサイト。

簡単に言うと、午前問題の過去問がひたすら解けるサイトです。運転免許の学科試験でいうMUSASHIみたいなやつです。本当にこれだけでいけます。身の回りの人もみんな使ってました。

問題のリアルタイムな採点、丁寧な解説、解答履歴の記録…などなど、欲しかった機能が全て盛り込まれています。なんで無料で使えんのこれ。

上のサイトは午前 II の問題集ですが、サイト内のリンクを辿ると午前 I の対策もできるようになっています。

さて、使い方は簡単。試験の 2、3 か月くらい前からひたすら問題を解いていきます。間違えたら解説を読んで、次の問題に進む。これをひたすら繰り返します。

すると、あることに気づきます。「別の年の問題のはずなのに、さっきと全く同じが出るじゃん」と。まったくヒネリを加えずに、過去問をそのまんま出題する。そんな大学の期末試験みたいな手抜きをデータベーススペシャリスト試験は平気でやるという事実を目の当たりにします。

こうして、スキマ時間を見つけては問題を解くのをひたすら繰り返すと、やがて全ての問題(10 年分で 250 問)を解き終わって一巡します。ここまできたら、「問題を見ただけで答えがなんだったかわかる」って感じの問題がいくつかある状態になります。それだけで、午前試験は既に合格圏内です。あとは、合格確率を上げるために、間違えた問題の理解をコツコツと積み重ねて弱点潰しに励みましょう。

3. 午後対策:過去問を◯年分やる(1、2か月前から)

午前試験の問題が半分くらい解けるようになったら、午後試験が一切ワケワカメってことにはならないと思います。午後対策をはじめていきましょう。

午後試験も過去問を解きまくったら OK です。

過去問演習は、情報処理技術者のサイトで配布されている問題文を印刷し、前述した参考書に付いてきた過去問解説を利用するスタイルでやりました。タブレットで問題を見るのはページを頻繁にめくるのが大変すぎるのでオススメしません。

(全文PDF・単語帳アプリ付)徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書 令和6年度
2,970(2024.3.17 現在)

午後試験は、午前試験と違って 1 問が重くとっつきづらいのが欠点です。

すべての問題を網羅しようとするのではなく、コツをしっかり掴むまで過去問演習を頑張る姿勢で良いです。

私の場合、試験の 1 か月前くらいから午後 I と午後 II をともに 5 年分くらい解きました。どちらも、時間を測って問題を解き、終わったら解説を読んで採点するという王道スタイルです。

「5 年分」とはいえ、午後 I と午後 II では問題の選び方が少し異なります。

  • 午後Iの選び方
    • 1年あたり3問ありますが、3問とも似たような問題です。ですので、過去問演習では3問全ての問題を解きました。そのため、3問×5年分=15問くらいを解きました。
  • 午後IIの選び方
    • 1年あたり2問ありますが、午後Iと違って2問は全く異なります。1つは性能評価系のハード寄りの問題で、もう1つはデータベースの設計を考えるソフトウェア寄りの問題です。そのため、本番でどちらを解くかをあらかじめ決めておき、選んだ方に集中する戦略が有効です。私は性能評価系の方を選び、過去問演習では2問のうち性能評価系の1問だけを解きました。そのため、1問×5年分=5問くらいを解きました。

午後試験は、要求される知識量がそれほど多くありません。ほとんどが文中に書かれているからです。しかし、それを効率よく読み取って時間内に解答へ結びつけるには訓練が必要です。午後試験は大問あたり 45 分〜12 0分の時間が与えられていて一見余裕がありそうですが、実際は全然足りません

私が前回の試験で落ちたのは、午後 II でした(しかも合格点に 1 点届かず 😭)。

当時の私は、午後試験は知識でなく読解力重視であると聞き、対策をサボっていました。午後 II 試験の問題を 1、2 問しか解かず、コツを掴み切れていないところに見事足元をすくわれてしまいました。

データベーススペシャリストの鬼門は午後試験です。午前試験の対策は(どうせ受かるのだから)サクッと済ませて、午後試験の対策に本腰をいれるようにしてください!!

まとめ

以上、データベーススペシャリストの勉強法でした。

データベーススペシャリストは、覚えることが少ないですが、読解力などの基本的な能力が求められ、問題を解くコツが求められます。

合格率は低いですが、必要な情報を参考書で覚えて、過去問を数年分ひたすら解くだけでなんとかなります!

これから受験する人の役に立てたら嬉しいです!

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