本日発売!おぐえもん線形代数本の「ウラ」のこだわり(#24)

こんにちは、おぐえもん(@oguemon_com)です。

みなさん!おぐえもん.com発の線形代数入門書「大学 1 年生もバッチリ分かる線形代数入門」は予約しましたか??

この本、ついに本日発売日を迎えました!!

大都市圏の大型書店や、大学の生協書店などで順次書籍が並びます。もちろんネットでも販売されます!

一部の本屋では、発売前の時点から補充注文してくださっているらしいです!こういう例は届いた本を見て売れそうと判断された場合にあるそうで、大変ありがたいです。

本書は、「やさしい・見やすい・読みやすい」をモットーにしています。見る人・読む人がこのことを実感できるように、私自身の手で様々な工夫を凝らしました。今回は、本の宣伝には大々的には載せないけど、知る人ぞ知って欲しい、そんな裏側的なこだわりを語りたいと思います。

教科書の詳細は、次の記事でアピールしています!

【発売中】おぐえもんの線形代数入門サイトが書籍化!絶対買うべき3つの理由
【発売中】おぐえもんの線形代数入門サイトが書籍化!絶対買うべき3つの理由
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私が"ほぼ全て"手がけたからこそ出来たこと

本書、私が原稿執筆を手がけたのはもちろんのこと、表紙のデザインや本文レイアウトの作成、本文の組版(紙面に文字や数式を並べること)も全て私が手がけました。本来、これらは全て分業で行われるので、めちゃくちゃ任せてもらっています。とても企画出版とは思えないです。

私が非常に幅広い領域を担当したので、あらゆるところにこだわりをもって本を作りこみました。「やさしい・見やすい・読みやすい」を実現するための主な工夫を 1 つずつ紹介します!

ずっと使える表紙

表紙は本の顔。本の第一印象を決め、肝心の中身を読んでもらうための最重要ポイントです。そのため、試行錯誤を繰り返してデザインしました。

表紙の大切さやデザインのポイントは過去の記事でも紹介しています!

【線形代数本】売れる本を作るための表紙のヒミツ(#18)
【線形代数本】売れる本を作るための表紙のヒミツ(#18)
おぐえもん.com

表紙を作るにあたって、本屋であらゆる本の表紙を眺め、Amazon の書籍ジャンルもひたすら巡りました。おそらく何百〜千冊レベルで表紙を見ました。

こうして色々な表紙を参考にした上で、本書ではざっと次のポイントを押さえました。

  • ターゲットに対して”のみ”響く → 一目見ただけで「線形代数の入門書」だと分かるデザイン
  • 分かりやすさが伝わる → 数学教科書にありがちの「かっこよさ」「気品の高さ」でなく、「かわいらしさ」「親しみやすさ」を強く込める
  • ずっと使おうと思える → ただ目立つだけでなく、シンプルで洗練された見た目の追求
  • 遠目に見て「あの本」と思える → 類似ジャンルの本にないレイアウト

油断しがちな背表紙

表紙は、本屋で本を手に取ってもらうための最重要ポイントです。が、これは本屋で平積みされている(表紙が見えるように置かれている)本だけの話です。

平積みされる本は、売れている本 or 本屋が売れそうと判断した本のみの待遇。私のような無名の著者の本は、本屋さんに平積みされることなんてほとんどありません。

したがって、立場の弱い本は「背表紙」こそ力をいれるべきなのです。

本屋で色んな本の背表紙を眺めてみました。ところが、背表紙となると手抜き感の否めない本が思いの外たくさん見受けられます。これはチャンスです!

本書の背表紙のコンセプトは、表紙と同じ。しかし、表紙よりもどうしてもデザインを削る必要があるので、取捨選択を迫られました。本書は、「やさしい・見やすい・読みやすい」が他との差別化ポイントです。なので、やさしさを訴えかける「線形代数入門」の文字はあいかわらず強調し、見やすさや読みやすさを想起できるように、あえて表紙で使っているアイコンを限られたスペースの中に散りばめました。

緊張感のない本文

数学の教科書が難しく見える理由の一つに、紙面に限りなく文字を詰め込む余裕のなさがあります。本は 1 ページあたりのスペースが限られており、またページ数が増えるほどにコストがかかります。そのため、多くの教科書では限られたスペースになるべくたくさんの情報を詰め込むために、

  • 上下左右の余白を狭くする
  • 行間の高さを小さくする
  • 文字のサイズを小さくする

なんてことがされてきました。これでは、紙面が黒々としてしまい、眺めるだけでやる気が減ります…

そこで、本書では「余裕」のある紙面デザインになるように意識しました。

  • 上下左右の余白 → 簡単なメモが書ける余裕のある広さ
  • 行間の高さ → 文字1つ分がまるまる空いており、行を追いやすい高さ
  • 文字のサイズ → 読みやすいサイズとして知られている3mm(12Q)を採用

本書のウリの一つは「読みやすい」ことですが、これは単に平易な文章だけでなく、見開きを見たときに読みやすそうな印象を与える、そんなビジュアル面のこだわりも含んでいるんです。

余裕のある紙面デザインを作るため、文字のデザインそのものも選びました。本書は「黎ミン L」を採用しています。これは、ヒラギノフォントなどの一般的な明朝体フォントよりも、文字の随所に大きな余白があるのが特徴です。比較を下に載せてみました ↓

ほんの僅かな違いですが、確かに右側の方がややスッキリしています。これにより、文字だらけのページでも黒々とした感じを減らすことができました。

見慣れた数式フォントの活用

本書の数式は、理系大学生ならレポートや論文の執筆で死ぬほどお世話になる LaTeX のフォントを使用しています。数式は複雑で馴染みの薄いものなので、あえて見慣れた見た目のものを利用しています。

数式は 1 つ 1 つファイルで管理しています。これを用いて、図表の中でも数式を利用しています。

ちなみに、教科書の中で利用している数式ファイルの数は1454 個にものぼりました!

タイトルページの外側が黒い理由

「〇〇編」の扉ページは、外側を黒色に塗りつぶしています。これにも理由があります。

ページをめくろうと横ページをみると、扉ページの黒い外枠が、ページをパート毎に区切っているのが分かります。(画像で分かるかな…?)

こうすることで、パートがどこのページで区切られているのかが簡単に分かり、ページを探す際に便利です。こうした細かい工夫を地道に加えていくことで、便利な教科書に近づけました!

改めて「やさしい・見やすい・読みやすい」入門書をよろしくお願いします!

まだまだ、細かいこだわりはたくさんあるのですが、ここでは主なものをいくつか挙げました。

私の頑張りが線形代数を勉強する人に伝わって、少しでも「いいなこれ」と思ってもらえたらめちゃくちゃ嬉しいです!

本書は、大都市の書店や、ネット通販で購入できますので、是非ともよろしくお願いします!

honto でも購入できます!

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