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kintone認定アソシエイト試験に合格したので勉強法を書きます
こんにちは、おぐえもん(@oguemon_com)です。
先日、サイボウズ社が実施している資格試験・kintone認定アソシエイト試験を受験して無事合格することができました🎉
そこで、kintone認定アソシエイト試験をこれから受験するみなさんのために、試験概要と勉強法、攻略法を書いていきます。
私はサイボウズ社の社員なので念のために断っておきますが、この記事にある内容は全て私の個人的な見解に過ぎず、サイボウズ社をはじめ試験に関係する各社の見解ではありません!私はこの試験の運営に携わってない上に社内外で特別な情報をもらったわけでもないことを予め書いておきます!
kintone認定アソシエイト試験ってなに?
kintone認定アソシエイト試験とは、kintone認定資格試験の1つで、サイボウズ社が提供するWebサービス・kintoneの基本的な知識能力を証明する資格試験です。
kintone認定資格試験
https://cybozu.co.jp/kintone-certification/
マイクロソフトがOffice製品の資格(MOS)を実施していますが、kintone認定資格試験はそれのkintone版みたいなものです。
そもそもkintoneって何?という方は次の動画を見てください。めっちゃ便利なサービスです!
kintone認定アソシエイト試験は、kintone認定資格試験の中でも広く浅い分野を範囲とする入門的な立ち位置です。情報処理技術者試験でいうITパスポート〜応用情報みたいなものですね。
試験の基本情報は↓のような感じです。
- いつあんの
- CBT方式(Computer Based Testing)なので毎日日中に受けられます。 試験時間は、60分です。
- どこであんの
- CBT方式(Computer Based Testing)なので最寄りのテストセンターや自宅で受けられます。
- いくらすんの
- 一般価格は税込16,500円、学割価格は11,000円です。情報処理技術者試験や宅建試験と比べてめっちゃ高いですね😇
- 問題形式
- 全50問の4択問題です。
- 合格条件
- 70%以上の正答率で合格です。ただし、採点対象外の問題が出ることがあるので合格点が固定されているわけでは無いようです。
- URL
- https://cybozu.co.jp/kintone-certification/level/associate/
前述の通り、全50問の全てが4択問題で、PCの画面をアンケートのごとくポチポチ押していきます。
公式に公開している出題範囲や、練習問題の傾向などに基づくとざっくり以下のような構成になっています。
単元 | 問題数 | 範囲 |
---|---|---|
アプリ | 約25問 | アプリにまつわること全般 |
スペース | 約5問 | スペース・ゲストスペースにまつわること全般 |
管理者設定 | 約8問 | cybozu.com共通管理、kintoneシステム管理のこと全般 |
その他 | 約7問 | その他機能や契約プラン・料金、モバイル版周り |
応用問題 | 約5問 | ケーススタディ |
注意したいのは、4択問題は全てが択一というわけでなく、半分以上の問題が複数選択であることです。「正しいもの(誤っているもの)を全て選べ」という、全ての選択肢の正誤を判断できなければ正解できない鬼畜問題が躊躇なく出題されるのが難しいポイントです。
合格に向けた勉強の方法
ということで、勉強の方法を書いていきます。
1. 参考書を1周して基礎を覚える(1週間〜)
参考書の紹介
サイボウズが公式に対策本を出しています。これを1周すると機能の全体像が分かります。
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まるで辞書レベルの分厚さを期待させる価格ですが、実際は350ページ弱のごく一般的な分量です。医学部受験生向けの参考書並に高いですね😇
ちなみに、私は試験の胴元に勤めてるだけあって全額補助で入手できました。kintoneは企業・公共団体向けのサービスである性質から受験生の多くが私のように所属先の予算で購入しているはずで、こうした購入者の背後の財力を見据えて価格設定されてそうなところも医学部受験生向けの参考書みたいですね😇
内容はとてもよくまとまっています。書籍の特性が活かされていて、kintone全体像を把握するための情報が順序に沿って整理されています。これを1冊読んでおけば「広く浅く」という観点では十分な知識を得られるはずです。
ヘルプページはダメなのか
kintoneの仕様はkintoneヘルプを見ることでも知ることができます。
しかし、試験対策に必要な情報の整理と体系化という点では書籍に軍配が上がります。
ヘルプページは、コンテンツの詳細度と網羅性が追求されている上にユーザーが知りたいことベースでページが細かく切り分けられているので、一通り読もうとするとキリがないですし、知識ゼロから全貌を把握するのは大変です。
最後の練習問題は解いた方が良い
各節の最後に数問ある練習問題は都度解いておいた方が良いです。本当にあんな感じの問題が試験に出題されるからです。練習問題を解いて求められる知識レベルを把握した上で本文を読み進めると、覚えるべき内容を捉えやすくなります。
私はダラダラしてたので1〜2ヶ月くらいかかりましたが、めっちゃ気合い入れれば1週間足らずで終わる分量です。参考書にある内容をざっくり把握できたら次のステップに進みます。
2. 練習問題を全て解いてひたすら繰り返す(数日〜)
練習問題サイトについて
サイボウズ社が45問(全50問から応用問題5問を除いた数)の練習問題を3セット用意してくれています。
kintone認定アソシエイト試験 練習問題
https://cybozu.co.jp/kintone-certification/aa_practice/
このサイトはよくできていて、全ての問題を解くと採点結果が詳細に表示され、間違えた問題の一覧を見ることもできます。さらに、各問題の選択肢に対応するヘルプページのリンクまで用意されているので、問題に関連する内容をより深く学ぶことができます。
練習問題サイトの使い方
これは簡単で、用意された練習問題をひたすら解いて、間違えた問題を中心に関連する参考書ページ or ヘルプページを見て復習することを繰り返します。
1問解くのに1分かかったとしても1セット45問を解くのにかかる時間は45分。私の場合は間違えた問題の復習に同じくらいの時間をかけたので、1セットにかかる時間は1時間半くらいでした。私はダラダラしてたので1日1〜2セットくらいのペースでまったりやってましたが、時間の余裕と気合いがあれば1日に3つ全部やることも決して不可能ではありません。
↑初めて練習問題1〜3を解いたときの各結果。
できれば全問復習した方が良い
練習問題サイトはとても気が利くので、採点結果の下に並ぶ問題と解答の一覧は「すべて」「正答のみ」「誤答のみ」の3種類でフィルタリングできます。
1周目は「誤答のみ」に集中して復習するのが効率的ですが、やがて「すべて」の問題を復習するのがオススメです。
理由は次の2つです。
- 勘で当たった問題も復習できる
- 問題は選択式なので、勘で正解する確率が低くありません。このような実は間違っていたかもしれない問題も解き直さないと本番で同じような問題が出た時に今度は解けないおそれがあります。
- 選択肢に付随する情報をもれなく学習できる
- きちんと理解した上で正解した問題も、ヘルプページを覗くと意外な知識に出会うことが少なくありません。このような知識も備えることで対策が盤石なものになります。
私は練習問題を解き始めてから試験本番の直前までずっと練習問題の解き直しと関連ヘルプページのチェックを繰り返しました。当然練習問題と全く同じ問題だけが出るわけじゃないので、ヘルプページでは問題外の部分もチェックすることが重要です!
kintoneの実機を使った方が良い
これも当たり前の話ですが、kintoneの試験なのでkintoneを実際に動かして勉強した方が理解しやすいです。この手であれやこれやと弄って感じた意外なことが出題されることが多々ありました。また、表示項目や設定可能項目を問う問題では、参考書のテキストの記述を思い出すよりも、この目で触った画面の様子を思い出す方が鮮明かつ正確に感じました。
私はサイボウズ社員なのでkintoneが水と空気よりもありふれている環境で勉強できたのですが、この記事を読んでいる方は必ずしも会社のkintoneを自由に使えないと思います。
そんなときは、30日間の無料お試しを使うのがオススメです!
kintone(キントーン)- 30日間無料お試し
https://kintone.cybozu.co.jp/trial/
試用版は通常版(スタンダードコース)と同じなので、試験の出題範囲の経験はほぼ全て体験できると思います。私はサイボウズの入社前に面接対策でkintoneを試用したこともあるのですが、確かに今触っている製品版kintoneとほぼ同じでした。
試験本番
そんなこんなで試験本番を迎えて、テストセンターで現場のPCを1時間みっちりポチポチした結果、その場で採点されて無事合格の通知がもらえました!
一発合格やったね!
私はダラダラしてたので合格まで2ヶ月以上かかりましたが、本気を出せば1〜2週間で合格できる方も少なくないんじゃないかなというレベル感でした。
試験の攻略テクニック
これは私の独断の偏見も交えた攻略テクニックたちです。公式見解がない以上、間違ってる可能性も全然あります!
複数選択問題で選ぶべき選択肢は2つか3つ
これは実際どうなのかわからないですが、練習問題の実績や本番の体感から、複数選択問題で選ぶべき選択肢が1つ以下、はたまた全部という例は無いようでした。
つまり、複数選択問題の正解数は2つか3つのどちらかと思われます。
ですので、複数選択問題でもいくつかの選択肢の判断がついたら後は消去法的な方法で正解を導くことができる可能性があります。
数字を尋ねる系問題は根強く存在する
試験で細かい数字を頑張って何になんねん(わからんかったら調べるやろ)と思うんですが、kintone認定アソシエイト試験も他の試験の例に漏れず細かい数字を問うてくる問題がいくつかあります。
kintoneのヘルプページには、「制限値一覧」という試験対策のために用意したのかと思わせるページがあります。ここにある数字を簡単に頭に入れておくと試験対策を有利に進められるはずです。
制限値一覧 | kintone ヘルプ
https://jp.cybozu.help/k/ja/admin/limitation/limit.html
例えば添付ファイルのサイズ上限、エクセルファイルやCSV、TSV、TXTファイルの上限サイズ・行数・列数あたりは定番なので暗記必須です!
本番と練習問題の難易度差はそんなにない
練習問題が丁寧に用意されている一方で本番の問題に関する公式の言及が少ないですが、本番を解いてみた感じ練習問題と難易度差を感じることはありませんでした。
練習問題1〜3で合格水準(70%以上=31問正解以上)をコンスタントに取れていると、よほど偏った勉強をしていない限り本番でも十分合格できると思います。
応用問題は読解力がある程度あったら対策なしでいける
練習問題1〜3には、kintone認定アソシエイト試験の主要な出題範囲の1つである「応用問題(約5問)」が含まれておらず、応用問題がどんなものかは実際に本番を受験しなければ分かりません。
実際に本番を受験した私の所見ですが、応用問題は企業の導入事例を通じてkintoneのどんな機能をどう活かすのが良いのかを問うものが中心で、決して重箱の隅を突くような奇をてらった問題はありませんでした。
問題が長く、非応用問題の10倍くらいの分量がありますが、結局はkintoneの機能を知ってるかどうかの問いに帰着するので、それまでの問題が解ける知識があれば同じように解けるはずです。
ただし、問題文から状況を迅速かつ的確に読み解く力がないと苦戦する現代文的な問題なので、国語(現代文)がめっちゃ苦手な人は、万が一ここを大きく落としても大丈夫なように他で稼ぐ努力をした方が良いかもしれません。
テストセンターで受験するのがオススメ
本番はCBT方式(Computer Based Testing)で実施されており、テストセンターだけでなく自宅で受験する選択肢もあります。
しかし、テストセンターで受験できるならテストセンターで受験するのがおすすめです。
理由は簡単で、自宅で受験するには受験に必要なPC環境・室内環境(例えば不正防止の観点から周囲に何かあるのはNG)を用意する必要がある上、ネットワーク環境が常に安定している保証もなく、受験を完遂するための準備とリスクがなかなかに多いからです。
一方でテストセンターならば、マイナンバーカードと運転免許証の計2枚を持って出かければ、あとは現場のスタッフの指示に従うだけで受験できます。
移動の手間こそありますが、テストセンター受験が総合的にラクです。もちろん、テストセンターが遠く移動の負担が大きければ自宅で受験するのが現実的だと思います。
おわりに
以上、kintone認定アソシエイト試験の色々でした。
あれやこれやと書きましたが、結局は他の試験と同じく参考書を読む→問題を解く流れで攻略可能という話でした。
kintone認定アソシエイト試験の合格を目指している全ての方を応援してます💪