宅建試験を受験してきました!2024年度当日レポート

こんにちは、おぐえもん(@oguemon_com)です。

10月20日(日)に宅建試験を受験してきました!

受験のキッカケや勉強法などの詳細は別の記事におまかせして、今回は試験当日のことを日記形式で書いていこうと思います。

宅建試験とは

宅建試験(宅地建物取引士資格試験)とは、不動産取引に関する資格である宅建士(宅地建物取引士)の取得に必要な国家試験です。

宅建士は、不動産事業を営むのに必要である他、独占業務として不動産契約時の「重要事項説明」(賃貸の契約前にベテランっぽい社員が出てきて説明するアレ)が認められています。これはつまり重要事項説明は宅建士以外ができないということです。

宅建試験は、年に1回開催されて、全50問の4択問題です。問題はほぼ全てが法令・判例からの出題で、例年の傾向では次の構成になっています。

  • 権利関係(全14問)
    • 民法・不動産登記法・区分所有法など
  • 法令上の制限(全8問)
    • 都市計画法・建築基準法・農地法・国土利用計画法など
  • 税・その他(全3問)
    • 地方税法・印紙税法・所得税法・登録免許税法など
  • 宅建業法(全20問)
    • 宅建業法・住宅瑕疵担保履行法など
  • 免除科目(全5問)
    • 景品表示法・各種統計・土地・建物など
    • 一定条件を満たす人はここの5問が免除されて45点満点となる

申込者数は今や30万人を超え、国家資格の中でもかなり人気です!一方で、合格率は例年15〜17%程度で、まあまあ難しい分類だと思います。実際、めっちゃ難しかったです😇

私は、7月の申し込み開始と同時に勉強を始めたんですが、参考書を読み終えた後の9月〜10月上旬あたりはナメた態度でまったり勉強を進めていました。10月中旬に合格まで程遠い現状にめっちゃ焦って、怒涛のように知識を詰め込んだ上で試験当日を迎えました。

試験が始まるまで(〜12:30)

起床から家を出るまで

8:00過ぎに起床。前日は怒涛の15時間にわたる詰め込みを2:00前まで行い、6時間しか寝てませんでしたが、試験は大半が覚えゲーなので、頭の回転よりも記憶を詰め込む時間の確保を優先しました。

12時半の着席時刻まで残り3時間半!できることは限られますが、まだ仕上がっていないので何かやらないといけません。

ここ数回の過去問を解いた感じ、宅建業法の重要説明と37条書面(契約書面)の分野は毎回似たようなことを問うてくる上に毎回5問前後出題される高コスパなジャンルであることに気づいていたので、ここを重点的に復習し、解いていくことにしました。

ざっと20問くらい解いて、大体の要領を掴んだところで、念のために参考書の宅建業法のページを通しで復習。

まだ10時半くらいだったので、自分が半分捨てていた税法(問題が少ないのに覚える数字や条件が多い)の部分を復習。覚えることが少ない不動産取得税・固定資産税・印紙税あたりを頭に叩き込みました。

ここで、家を出るべき時刻になったので、荷物をまとめて出発しました。

道中から着席時刻時刻まで

道中や電車の中では、今年の統計情報を改めて復習しました。数字は桁数&上2桁レベルの精度で覚えて、上昇・下降のトレンドを押さえました。トレンドは、コロナ初年の2020年に軒並み下落して翌年から復活し続けてる構図が多いので割と覚えやすいです。

令和6年試験 需給統計問題(問48)対策|宅建試験ドットコム
https://takken-siken.com/toukei_taisaku.html

試験会場は四ツ谷駅前の上智大学!おしゃれなイメージでしたが、会場の講義棟(12号館)は結構年季が入ってました。そういえば以前に行った青山学院大もそんな感じでした。

上智大学 四谷キャンパス

会場にいた受験生は、老若男女問わず幅広い層の方がいましたが、20代の男性が比較的多めな印象でした。勤め先の不動産屋から宅建を取ってこいと言われてきたんですかね。空席はそんなにありませんでしたが、無いエリアとあるエリアに分かれてる傾向にあるように見えました。

自分が用意した腕時計(ダイソーで買った500円の安物)が事前に確認した感じ動作音の大きさが気になるもので、試験官から使用NGを食らう覚悟で持ち込んだのですが、実際に教室で腕時計を取り出したところ、室内冷房が爆音すぎて見事に動作音がかき消されて事なきを得ました。

あと、当日の気温と室内冷房のせいで試験室は激寒でした。玄関を出た時に寒さに気づいて上着を羽織ったのはマジで正解でした。

着席時刻直前は、統計情報を頭に叩き込みつつ、念のために半分捨てていた権利関係の部分を参考書で一気見しました。このタイミングで過去問を解くと正答率に凹むので、あえてテキストのみを見るスタイルを採ってました。

試験中(12:30〜15:00)

試験開始まで

宅建試験の試験時間は、13:00から15:00までの120分です(5問免除適用者はもうちょい短い)。

12:30の着席時刻になると、さっそく私物の片付けと無線機器の茶封筒(各机に配置された下の画像のようなもの)への封入が命じられて、その後に試験説明や問題冊子と解答用紙の配布が行われます。

無線通信機器類封入用封筒

そして、13:00まで虚無の時間を過ごします。

あれ、紙を節約したかったのか、問題冊子の表紙に次のページの問題文がうっすら透けて見える気がするやん。これを頑張って透視したら試験開始までに最初の2問くらい解けるんちゃうか。(無論やってはいけませんし、私もやってませんよ!!!)

…なんて思っていたら、13:00ちょうどに開始の合図が響きました。

Step1. 統計問題

まずは直前に叩き込んだ統計問題(問48)から。1番目の選択肢(地価は3年連続上昇)から正答っぽいのでチェック。2番目は私が以前に興味で調べた宅建士数の問題が出てるやん!残り2つは知らんw

Step2. 宅建業法

次は宅建業法(問26〜45)に着手しました。

先述の通り、宅建試験の出題は権利関係(問1〜14)から始まります。しかし、権利関係は難易度が不安定で難問がでることが多く、思い通りに解けなかった時に精神がやられて後ろの問題の解答に響きかねません。そのため、難易度が安定している宅建業法から解き始める戦法があります。

しかも、宅建業法は問26始まりなので、二列構成のマークシートの右列(問26〜50)と始点がピッタリ重なりマークミスをしにくい!

宅建業法は初問から個数問題で焦りました。そしてその後も序盤から組み合わせ問題かつ報酬計算問題で焦りましたが、アの時点で消費税相当額オーバーで誤りと判り、選択肢が一意に定まって拍子抜け。残るイ・ウの検証は後回しにして問題を解き進めます。

宅建業法は全体的に容易なものばかりで、個数問題が例年より少ない気がします。さらに直前に詰め込んだ重要事項説明と37条書面の問題が例年通りたくさん出題されて、直前にちゃんと対策しといて良かったー!と歓喜しました。

話題の「死のガイドライン」はもちろん完全初見でしたが、この問題はJK(常識的に考えて)の精神で解答。

宅建士証の旧姓併記が正解の問題も同じような精神で解けばよかったのに、宅建士の信用失墜行為の制限が私生活に「及ばない」ものと間違えて覚えてたので、迷った挙句後者を選んでしまいました…

Step3. 免除科目

次は免除科目の問題(問46〜50)のうち、序盤に解いた統計問題以外のところ。

住宅金融支援機構の問題景品表示法の問題は過去問の焼き直しっぽいものだったので瞬殺。とはいえ、後者のウ(所要時間表示はラッシュ時でなく平常時のものを明示せよってやつ)はちょっと迷いました。

土地の問題は盛土規制法に似た概念で分かりやすいですが、建物の問題が初見すぎ!ブレース構造って何?てかそもそも土地と建物の問題ってどこから出題されてるん?

Step4. 権利関係

免除科目をノリで答えて、本題の権利関係(問1〜14)へ。

最初の2問はスムーズに解答。その後の問題は難しスギィ!

地上権が消滅する条件なんて知らん!抵当権やあるまいし、勝手に消えるとかある?ノリで答えないとどうしようもないので、自分なりに理屈を説明できる選択肢を選んでいきます。

借地権のデフォルト年数が30年か50年か迷ってファーストインプレッションを重視して30年としました。

区分所有法は比較的簡単やったかも?不動産登記法の問題は正直知らなかったけど、JK(常識的に考えて)の精神で選択。

Step5. 法令上の制限

思ったより早く解き終わり、法令上の制限(問15〜22)へ。

最初の問題の時点でアとイで迷いましたが、よく見るとエが自分の知識によると誤りだったので即決。迷ったら別の選択肢から攻めるのアリですね。

次の問題は、アにおいて、病院が「開発許可対象外でない」ことは分かってたものの、市街化区域内における大規模建築の基準が1000平米「以上」と「超え」のどちらだったかで迷う。イのクソデカ建物は明らか許可が要りそうなので、とりあえずイを選びました。

その後はノリで選びました。

農地法からは毎年焼き直しみたいな問題しか出ないから入念に対策したのに、今年は過去に無い箇所からの出題でオワタ。農業委員会委員の気持ちになってJK(常識的に考えて)の精神で答えました。

国土利用計画法も、事後届出の話が鉄板やのに、今年は監視区域の話が出て驚愕。監視区域は現時点で小笠原諸島しか存在しないはずなのに、ここの知識を求めて意味ある?

Step6. 税法・その他

最後は税法・その他(問23〜25)。3問しかないの、改めて考えると少ないですね。

自分が「どうせ出ない」とヤマを張らなかった住宅ローン控除が出て無事終了しました。マイホーム勢に有利な出題やめちくり〜

もう一問は不動産取得税。誰だ!今年の試験委員が固定資産税の課長やからって固定資産税の問題が出るって言ったヤツ!

幸いにも不動産取得税の免税点を丸暗記してたので耐えました。

最後の不動産の鑑定評価はシンプルに覚えてた知識を使って解いておわり。

見直し

全て解き終わった時点で10分ちょっと余ったので、見直しました。

権利関係の民法あたりは、無い知識を捻ったところで仕方がないので、都市計画法・宅建業法まわりを確認。

法令上の制限の二問目で、イのクソデカ建築の許可を選んでましたが、よく考えたら「法29条に基づく許可」とは建築確認でなく開発許可を指してるので、建物の大きさは関係ないやん!と気づき、悩んでたもうひとつの選択肢「ア」に急遽変更したところでフィニッシュ。

見直ししておいて本当に良かった!

解答用紙が回収されたとたん、何の指示もないのに通信機器を封入した茶封筒をビリビリ破る人たちを見て、この小慣れた感じはリベンジ組なんだろうなと悟りました。

試験後

受験票には時間差で試験室から退出してもらうって書いてましたが、会場の上智大学は構内のキャパも四ツ谷駅までの道幅もバッチリだからか、一斉に放出されました。

四ツ谷駅の周辺がコンサート終わりみたいになってたけど、大学がある日の1限、2限前とかいつもこんな感じなんだろうな〜

四ツ谷駅が混んでそうだったので、市ヶ谷駅まで散歩して電車に乗りました。

帰宅後、早速自己採点をしている人をXで目撃したので、恐る恐る自己採点をすることに。

本番の問題を解いてみて、宅建業法はかなりできた自覚こそありましたが、権利関係と法令上の制限が何ともいえず、もしかしたら36点くらい取れてるかも?という感じでした。合格点は年により異なり、例年は34〜38点。興味で受けただけの試験なので、さすがに1年後も同じことをしたくない!頼むから受かっててくれ!

令和6年度宅建試験 解答状況速報&自動採点
https://takken-siken.com/sokuhou/

自己採点サービスは、正誤が1問ずつ順番に分かる手作業の丸付けと違って単刀直入に点数がドンと出るから心に優しいですね!

ドキドキしながら自分の回答をフォームに入力して、覚悟を決めて採点ボタンをクリック!!

数秒の計算が走って出力された結果は…

なんと、41点もの高得点でした!!!

今まで過去問の"通し"を5回分ほど解いて、合格点に届いたのは1度だけ(令和2年12月分の40点)でした。本当にこのままだと落ちるという焦りから敢行した直前3日間の圧倒的な追い込みの甲斐があって、本番で自己ベストを取ることができました!

合格発表は11月26日で、まだ正式な結果はわからないのですが、合格点が予想を遥かに超える高得点だったり、深刻なマークミスを犯していない限り合格してるんじゃないかなと思います。

本業と関係ない興味により挑戦した試験だっただけに、一発で終わらせることができて本当によかったです。

おわり

以上、宅建試験当日の私の一日でした。

2025年以降の宅建試験を受験する方の参考になれば幸いです!

勉強法の詳細や受験してみての所感などは別の記事でまとめようと思います!

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